【初心者向け】塊根植物オススメ7選!失敗しない選び方や育て方も解説

【初心者向け】塊根植物オススメ7選!失敗しない選び方や育て方
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塊根植物は育て方が難しそう

種類が多くてどれを選べばいいかわからない

個性的な見た目から、インテリアとしても人気が高まっている塊根植物。しかし、このような悩みから一歩を踏み出せない人も多いのではないでしょうか。

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忙しい毎日のなかでも、手間をかけずにグリーンライフを楽しみたい!そんなあなたにこそ、塊根植物はぴったりなんです。

この記事では、塊根植物をこれから始める初心者の人に向けて、育てやすく魅力的な7種類の塊根植物を厳選しました。それぞれの特徴から、失敗しないための育て方や購入場所の選び方を解説します。この記事を読めば、あなたにぴったりの一鉢が見つかり、自信を持って塊根植物のある暮らしをスタートできるでしょう。

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目次

塊根植物とは?初心者にも人気の理由と基礎知識

塊根植物とは?初心者にも人気の理由と基礎知識

「そもそも塊根植物って何?」と疑問を持つ人もいるでしょう。ここでは、そのユニークな生態から、観葉植物との違い、管理のポイントとなる「生育型」について詳しく解説します。

基礎知識を押さえると、塊根植物選びがより楽しくなり、購入後の失敗をぐっと減らせるでしょう。あなたの環境に合った株を見極めるための、具体的な選び方のポイントも紹介します。

順番に見ていきましょう。

塊根植物(かいこんしょくぶつ)の特徴

塊根植物(かいこんしょくぶつ)とは、その名のとおり根や幹、茎の一部が肥大化し、水分や養分を蓄える多肉植物の一種です。この貯水タンクのような機能のおかげで乾燥に非常に強く、水やりの頻度が少なくて済むのが魅力になります。

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塊根植物は忙しい人でも管理しやすいですよね。

学術的には「コーデックス(Caudex)」とも呼ばれ、ラテン語で「木の幹」を意味します。ちなみに「魂根植物」は誤記なので注意しましょう。

観葉植物が主に葉の美しさを楽しむのに対し、塊根植物はぷっくりと膨らんだ幹や根の個性的なフォルムそのものが鑑賞の対象となるユニークな存在です。

夏型・冬型の違いと見分け方

塊根植物には、主に「夏型」と「冬型」2つの生育タイプが存在します。これは成長が活発になる季節の違いで、水やりや置き場所の管理に直結するため、必ず把握しておきましょう。

夏型は春から秋にかけて成長し、冬に休眠します。一方、冬型は秋から春に成長し、夏に休眠するのが特徴です。

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購入前は塊根植物に生育タイプがあるなんて知りませんでした。面白いですよね!

購入時には、商品タグに記載された学名から判断できる場合があります。

たとえば、「Pachypodium」や「Adenium」とあれば夏型です。休眠期には水やりを控えめにし、成長期に水と日光を十分に与えるのが基本。このサイクルを間違えると根腐れの原因になるため、自分の株がどちらのタイプかを知ることが、上手に育てる第一歩です。

初心者が失敗しない選び方のポイント

初心者が最初の株を選ぶ際は、「育てやすさ」「価格」「入手しやすさ」のバランスがポイントです。

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まずは比較的手頃な価格で耐寒性があり、丈夫な夏型の種類から始めるのがオススメ!

購入時には、幹を軽く触ってチェックします。シワが少なく、ハリと硬さがあるものが健康な株の証拠です。

また、塊根植物には種から育てられた「実生(みしょう)株」と、自生地から輸入された「現地(ワイルド)株」があります。

実生株は日本の環境に慣れており、根がしっかり張っているため初心者でも安心して育てられます。現地株は独特の迫力がありますが、発根管理が必要な場合もあるため、最初のうちは実生株を選ぶのが無難な選択でしょう。

初心者にオススメの塊根植物7選

初心者にオススメの塊根植物7選

数ある塊根植物のなかから、初心者が育てやすく、かつ魅力的な7種類を厳選して紹介します。愛らしいフォルムで人気のものから、美しい花を咲かせるもの、省スペースで楽しめるつる性のものまで、バリエーション豊かに選びました。

それぞれの特徴や管理のポイントを参考に、あなたの心に響く「最初の一鉢」を見つけてください。

①パキポディウム・グラキリス|丸いフォルムで管理も楽

圧倒的な人気と知名度で、塊根植物界の「主役」ともいえるグラキリス。その魅力は、なんといっても太陽に向かってまん丸に育つ愛らしいフォルムです。

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夏型の植物で、春から秋の成長期にはたっぷりと日光に当て、土が乾いたら水を与えるシンプルな管理で元気に育ちます。

国内でしっかりと根を張らせた「発根済み株」が比較的多く流通しているため、初心者が購入後の管理で失敗するリスクが低いのもうれしいポイントでしょう。

グラキリスの価格は、2号鉢サイズの小さなものであれば5,000円前後から探せます。憧れの塊根植物を育てる第一歩として挑戦しやすいオススメの入門株です。

②アデニウム・アラビカム|花も楽しめる「砂漠のバラ」

ぷっくりと横に広がる幹と、鮮やかなピンク色の花が魅力のアデニウム・アラビカム。「砂漠のバラ」という美しい異名を持ち、その名のとおり乾燥と高温に非常に強い性質を持っています。

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水やりの頻度が少なく済むため、忙しい人や留守にしがちな人にもぴったりです。

成長が早く、幹がどんどん太っていく姿は見ていて飽きることがありません。まさに「映える一鉢」でしょう。

春から秋の成長期には、リン酸が多めの液体肥料を月に1〜2回与えると花付きがよくなります。アデニウム・アラビカムは、丈夫で育てやすく、花と幹の両方を楽しめるコストパフォーマンスに優れた優良種です。

以下でさまざまな肥料について解説しています。

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③フォッケア・エデュリス(火星人)|つる性で省スペース

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「火星人」というユニークな和名を持つフォッケア・エデュリス。丸い塊根部分から細いつるを伸ばすのが特徴で、縦に成長するため置き場所を取りません。

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本棚の上や窓辺など、限られたスペースでも楽しめるのが大きなメリット◎

本来、塊根部分は地中に埋まっていますが、植え替えの際に少しずつ地上部に露出させる「掘り上げ」をおこなうことで、より個性的な姿に仕立てる楽しみもあります。

価格が3,000円前後からと比較的安価で入手しやすいのも魅力。フォッケア・エデュリスは、省スペースで個性的なグリーンを取り入れたい人に最適な、育てやすい夏型の塊根植物です。

④ユーフォルビア・オベサ|置き場を選ばない球状タイプ

まるでボールのような、まん丸のフォルムが可愛らしいユーフォルビア・オベサ。棘がなく、最大でも直径10cmほどと非常にコンパクトなため、小さな子どもやペットがいる家庭でも安心して置けます。

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海外では、その見た目から「バスケットボール・プランツ」と呼ばれることも!

塊根植物のなかでは比較的、日照不足に強い性質を持っており、明るい室内であれば十分に育てることが可能です。

ただし、極端に光が足りないと形が崩れる「徒長」を起こすことがあります。徒長を防ぐには、最低でも8,000〜10,000ルクス程度の光量を確保できる、LED育成ライトを1日8時間ほど照射するのが目安。

ユーフォルビア・オベサは、置き場所を選ばない管理しやすい塊根植物です。

以下で植物育成ライトについて解説しています。

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⑤ディオスコレア・エレファンティペス(亀甲竜)|冬型で室内向き

ゴツゴツと割れた幹が亀の甲羅のように見えることから「亀甲竜」と名付けられた、非常にユニークな冬型の塊根植物です。秋になると塊根からハート型の可愛らしい葉をつけたつるを伸ばし、そのギャップが多くの愛好家を魅了しています。

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筆者はハートの葉っぱに一目惚れしてお迎えしました!

夏は休眠期に入り完全に断水するため、梅雨時期の過湿による根腐れの心配がなく、管理がしやすいのも初心者にはうれしいポイントでしょう。

市販されている種は発芽率が比較的高いため、種から育てる「実生(みしょう)」にチャレンジするのもオススメ。自分で育てた株が少しずつ大きくなる過程は、格別の喜びを与えてくれます。

⑥オペルクリカリア・パキプス|幹肌が荒々しい塊根植物の王様 

盆栽のように複雑で荒々しい幹肌と、繊細で小さな葉のコントラストが美しいオペルクリカリア・パキプス。成長が非常にゆっくりなため、水やりの頻度も月に2回程度と少なく、管理の手間がかからないのが特徴です。

自生地の株は高価で管理も難しいですが、日本で種から育てられた「実生株」であれば、国内の環境にも慣れており耐寒性も比較的高いため、初心者でも挑戦が可能です。

価格は実生の3号鉢でも20,000円〜と高価ですが、その唯一無二の存在感と希少価値は、所有する満足感を十分に満たしてくれます。

オペルクリカリア・パキプスは、じっくりと時間をかけて、自分だけの一鉢を育てたい人にオススメです。

⑦パキポディウム・デンシカウレ|小型で愛らしい 別名「恵比寿大黒」

「恵比寿大黒」という縁起のよい和名で親しまれる、小型のパキポディウムです。名前のとおり、扁平にどっしりと広がる塊根が特徴で、高さが出ないため窓辺などの省スペースにもぴったり収まります。

春から秋の成長期は、土が乾いたらたっぷりと水を与え、冬の休眠期は完全に断水するメリハリのある管理で、初心者でも育てやすいのが魅力です。

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花付きもよく、春には株の大きさに不釣り合いなほどの美しい黄色い花を咲かせます。

パキポディウム・デンシカウレは、価格も実生の小さな株であれば4,000円台から販売。その愛らしい見た目と育てやすさから最初の一鉢として非常に人気が高い品種です。

【体験談】初心者でも育てやすかったオススメの塊根植物

筆者が実際に育ててみて「初心者でも大丈夫だった!」と感じた3種類の塊根植物を、リアルな体験談とともに紹介します。

これから塊根植物を迎えるあなたの心強い後押しになれば幸いです。

ディオスコレア・エレファンティペス(亀甲竜)

筆者宅で育てているディオスコレア・エレファンティペス(亀甲竜)の写真

筆者が初めてお迎えした冬型の塊根植物が、亀甲竜です。なんといっても、ゴツゴツした塊根から伸びるハート型の葉の可愛らしさに一目惚れしました。

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つるがぐんぐん伸びていく姿は毎日の観察が本当に楽しくなります♪

冬型は管理が難しいイメージでしたが、夏に断水できるので梅雨の根腐れリスクが低い点はむしろ楽だと感じました

現在、我が家で初めての休眠期を迎えています。一番の課題は『水をやりたい気持ちをいかに我慢するか』。根腐れさせないように風通しと、室温に気を配る毎日。無事にこの夏を乗り越え、秋にまた元気な顔を見せてくれることを願う大切な一株です。

ペラルゴニウム・ミラビレ

筆者宅で育てているペラルゴニウム・ミラビレの写真

まるで盆栽のような、白く古木感のある幹肌と、フワフワとした繊細な葉のコントラストが美しいミラビレ。見た目からして上級者向けだと思っていましたが、その魅力に抗えず挑戦しました。

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シルバーがかった葉っぱが、ちょこちょこ顔を出すのもまたかわいいんです♡

冬型なので乾燥気味の管理を徹底すると、初心者でも十分に育てられると実感しています。水やりは秋から春にかけて、葉が少し萎れてきたタイミングで与える程度。過保護にしすぎないのがコツです。

価格は安くありませんが、朝日を浴びてきらめく葉を見るたびに「迎えてよかった」と思える、所有欲を満たしてくれる格別な一鉢。その存在感は、部屋の雰囲気を一変させます。

パキポディウム・グラキリス 

我が家で育てているパキポディウム・グラキリスの写真

よく利用する植物屋さんで入荷されたのを機に思い切って「グラキリス」をお迎えしました。「塊根植物の王様」と呼ばれるだけあり、その存在感は圧倒的です。

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信頼できる専門店で選んだので、いつでも相談ができるのも購入の決め手です!

未発根の輸入株は、初心者にはリスクが高すぎます。実際に育ててみて感じたのは、「風」と「光」の重要性。サーキュレーターで常に空気を動かし、可能な限り日光に当てると、幹は丸く、葉は生き生きと育ちます。適切な株選びと環境づくりさえできれば、決して難しい植物ではないでしょう。

失敗しない!塊根植物の基本的な育て方のポイント5つ

塊根植物の基本的な育て方のポイント

塊根植物を元気に育てるためには、いくつかの基本的なポイントがあります。とくに重要な5つの要素に絞って、初心者が失敗しないためのコツを具体的に解説します。

これらの基本をしっかりと押さえると、トラブルの多くは未然に防げるでしょう。難しく考えすぎず、植物のサインを観察しながら気長に楽しむことが大切です。

順番に解説します。

①置き場所:基本は日当たりと風通しのよい屋外に置く

塊根植物の多くは、日光と風通しを好みます。基本的には雨ざらしにならない屋外のベランダ・軒下、室内が最適な育成場所です。

日光不足は、茎が間延びする「徒長」や、病気の原因になります。室内で育てる場合は、窓辺の明るい場所に置き、サーキュレーターで空気を循環させて風通しを確保しましょう。

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光量が足りなければ、植物育成用LEDライトの導入も有効です。

ただし、真夏の強すぎる直射日光は葉焼けを起こすことがあるため、遮光ネットで光を和らげる工夫が必要になります。また、冬場は霜に当たると枯れてしまうため、最低気温が10℃を下回る前に室内に取り込みましょう。

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②水やり:土が完全に乾いてから季節で頻度を変える

塊根植物の失敗で多いのが、水のやりすぎによる「根腐れ」です。幹や根に水分を蓄えているため、乾燥には非常に強い反面、過湿には弱いことを覚えておきましょう。

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水やりの基本は「土が完全に乾いてから、鉢底から水が流れるまでたっぷりと与える」こと!

成長が緩慢になる休眠期(夏型なら冬、冬型なら夏)は、水やりの回数を大幅に減らすか、種類によっては完全に断水します。土の乾き具合は、鉢の重さや、乾いた竹串を土に挿して確認するのがわかりやすいでしょう。

水やりは塊根植物の様子を観察する絶好の機会です。季節や天候に合わせて頻度を調整する、メリハリのある水管理を心がけましょう。

③土と鉢:「水はけのよい土」と「乾きやすい鉢」にする

根腐れを防ぐためには、水はけのよい土を使うことが条件です。初心者の人は、市販されている「多肉植物・サボテン用の土」を使うのが手軽でしょう。

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もし自分で土を配合する場合は、赤玉土(小粒)をベースに、鹿沼土や軽石などを混ぜて、水がスッと抜けるような配合を目指します。

鉢の素材も重要です。オススメは、通気性と排水性に優れた「素焼き鉢」。鉢自体が水分を吸ってくれるため、土が乾きやすく過湿を防ぎます。デザイン性の高い陶器鉢や管理が楽なプラ鉢も使えますが、その場合はとくに水はけのよい土を使い、水やりの頻度を慎重に調整する必要があります。

④肥料:成長期の春と秋に少しだけ与える

塊根植物は、もともと栄養の少ない土地に自生しているため、たくさんの肥料を必要としません。むしろ、肥料の与えすぎは根を傷めたり、不自然に徒長させたりする原因になります。

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肥料を与えるのは、成長が活発になる春と秋の「成長期」のみ。

ゆっくりと効果が続く「緩効性化成肥料」を土に混ぜ込むか、既定の倍率に薄めた「液体肥料」を月に1〜2回、水やり代わりに与える程度で十分です。

窒素分が多い肥料は葉ばかりが茂ってしまうため、根や幹の成長を促すリン酸やカリウムが多く含まれたものを選ぶのがポイント。休眠期には肥料を与えないように注意しましょう。

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⑤植え替え:2〜3年に1度、根が鉢に回ったらおこなう

鉢のなかで根がいっぱいになると、水はけが悪くなったり、栄養を吸収しにくくなったりします。そのため、2〜3年に1度を目安に、一回り大きな鉢に植え替える作業が必要です。

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鉢底から根が見えてきたり、水の吸い込みが悪くなったりしたら植え替えのサイン。

最適な時期は、休眠から覚めて成長を始める直前の春先です。植え替えの際は、古い土を優しく落とし、傷んだ根や黒くなった根があれば清潔なハサミで切り取ります。

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新しい鉢に植え付けたあとは、すぐに水を与えず、数日から1週間ほど置いてから最初の水やりをしましょう!根の切り口から雑菌が入るのを防ぐための重要なポイントです。

根の傷が癒えた頃に最初の水やりをおこないます。 この最初の水やりは、新しい土の微塵(みじん)を洗い流すのが主な目的です。鉢底から流れ出る水が初めは濁っていますが、透明な水に変わるまでたっぷりと与え続けましょう。土の中の隙間が埋まって根がしっかりと張り、植物が安定する助けにもなります。

塊根植物の3大トラブル

塊根植物の3大トラブル

どんなに気をつけていても、植物にトラブルはつきものです。しかし、その原因と対処法を知っていれば、慌てず的確に対応できます。失敗は成功のもと。あなたの塊根植物を健やかに育てるための知識を身につけましょう。

一つひとつ解説します。

根腐れ・幹シワシワの主な原因は水分不足や根腐れ


塊根植物の幹がシワシワになる原因は、主に「水不足」か「根腐れ」の2つです。水やりをしてもハリが戻らない場合、根腐れの可能性が高いでしょう。

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水のやりすぎや土の水はけの悪さが原因で根が機能しなくなり、水を吸えなくなった状態です。

対処法は、すぐに株を鉢から抜き、黒く腐った根をすべて取り除きます。その後、風通しのよい日陰で数日間しっかりと乾燥させ、新しい乾いた土に植え直しましょう。

軽度の場合は、水やりを止め、風通しのよい場所に置くだけで回復することもあります。予防こそが最善の策です。

葉焼け・徒長を防ぐために光量管理が重要

葉が白っぽくなったり、茶色く枯れたようになったりするのは「葉焼け」のサイン。春先に屋外に出した直後や、真夏の強すぎる日差しが原因です。

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急に強い光に当てず、徐々に慣らしていくことが大切になります。真夏は50%程度の遮光ネットを使い、光を和らげてあげましょう。

一方、茎や枝がひょろひょろと間延びしてしまう「徒長」は、日光不足が原因です。これは一度起きてしまうと元には戻りません。

対策としては、より日当たりのよい場所に移動させるか、植物育成用LEDライトを導入します。ライトとの距離を調整し、植物全体に均一に光が当たるよう、時々鉢の向きを変えるのも効果的です。

害虫・病気は予防と早期発見・対応が大切

塊根植物で注意したい害虫は、白い綿のような「コナカイガラムシ」や、葉の養分を吸う「ハダニ」です。

コナカイガラムシは少数であれば、歯ブラシや綿棒で物理的にこすり落とすのが有効。ハダニは乾燥を好むため、定期的に葉の裏に霧吹きで水をかける「葉水」が予防になります。

発生してしまった場合は、デンプンを主成分とする粘着くん液剤などの薬剤が効果的です。病気は、主にカビが原因で発生します。予防の基本は、風通しをよくして蒸れを防ぐことです。

万が一、幹にカビのようなものが発生した場合は、ベンレート水和剤などの殺菌剤を散布して対処します。塊根植物の害虫や病気は早期発見・早期対応が重要です。

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塊根植物の主な購入場所と選び方のポイント

塊根植物の主な購入場所と選び方のポイント

育てたい塊根植物が決まったら、次はいよいよ購入です。代表的な以下3つの購入場所についてメリット・デメリットを解説します。

また、どの場所で買うにしても共通する、健康な株を見分けるための重要なチェックポイントも紹介。自分に合った購入場所で、最高の塊根植物を見つけましょう。

【手軽さNo.1】ホームセンター・園芸店

最も身近で手軽に塊根植物を探せるのが、ホームセンターや街の園芸店です。メリットは、実際に自分の目で見て、触って株を選べることと、比較的手頃な価格の株が多い点です。

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アデニウムやガジュマルといった定番種であれば、十分に見つけられます。

ただし、珍しい品種の取り扱いは少なく、植物専門のスタッフがいない場合もあるのがデメリットでしょう。

狙い目は、植物が入荷した直後のタイミングです。鮮度が高く状態のよい株のなかから、じっくりとお気に入りを選べるでしょう。塊根植物はこまめに足を運んで、入荷情報をチェックするのがオススメです。

【品揃えと専門性】塊根植物専門店

こだわりの一鉢や、珍しい品種を探しているなら、塊根植物専門店に足を運んでみましょう。メリットは、なんといってもその圧倒的な品揃えと、管理が行き届いた品質の高い株に出会えることです。

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知識豊富なスタッフに育て方の相談ができるのも、初心者にとっては非常に心強いでしょう。

デメリットは、価格が比較的高めなことと、店舗数が限られる点。専門店が主催する植物イベントでは、普段はお目にかかれないような希少な株が出品されることもあるため、SNSなどで情報をチェックする価値は十分にあります。

【手軽で多様】オンラインストア・フリマアプリ

自宅にいながら、全国のさまざまな株を探せるのがオンラインストアやフリマアプリの魅力です。専門店が運営するショップから、個人が育てた株まで、選択肢の幅広さは随一。

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思わぬ掘り出し物に出会えるチャンスもあります!

デメリットは、実物を見られないため、写真だけで状態を判断しなくてはならない点です。購入の際は、出品者の評価を必ず確認し、多角的に撮影されたわかりやすい写真が掲載されているか、株の状態について詳細な説明があるかをチェックしましょう。

オンラインで塊根植物を満足いく形で手に入れるには、信頼できる出品者を選ぶことが大切です。

【共通の注意点】購入時にチェックすべき健康な株の見分け方

どの場所で購入するにしても、健康な株を選ぶためのチェックポイントは共通です。まず、幹や塊根部分を優しく触ってみましょう。ハリがあり、硬く締まっているのが健康な証拠です。

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ぶよぶよと柔らかい感触がある株は、根腐れを起こしている可能性が高いため避けるべきです。

次に、葉の色つややハリを確認し、葉の裏や付け根にカイガラムシなどの害虫がいないかをよく観察します。最後に、株全体を軽く揺すってみて、グラグラしないかもしっかりと確認しましょう。根がきちんと張っている株は、簡単にはグラつきません。

これらのチェックポイントを押さえて、元気な株を選びましょう。

まとめ|お気に入りの塊根植物でグリーンライフを始めよう!

まとめ

この記事では、塊根植物をこれから始める初心者の人に向けて、オススメの種類から育て方の基本、購入場所までを詳しく解説してきました。個性的なフォルムを持ちながら、意外にも手間がかからない塊根植物は、あなたの暮らしに新しい彩りと癒やしをもたらしてくれるはずです。

  • 初心者は「管理が楽 × 価格が手頃」な種からスタート
  • 季節ごとの水やり・温度管理で失敗リスクを大幅減
  • まず1株育てて感覚をつかみ、徐々にコレクションを拡大

最初は、この記事で紹介したような、管理が比較的楽で価格も手頃な種類から始めてみるのが成功への近道。季節の移り変わりに合わせた水やりと温度の管理は、失敗リスクを大きく減らすための重要なポイントです。

まずは気に入った一鉢をじっくりと育て、植物との対話を通じて管理の感覚をつかんでみてください。その小さな成功体験が、やがてあなたのコレクションを豊かに広げていく大きな自信となるでしょう。さあ、お気に入りの一鉢を探しに一歩踏み出してみませんか。

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「塊根植物の初心者」でよくある質問

よくある質問

「塊根植物の初心者」についてよくある質問をまとめました。

塊根植物はなぜ値段が高いのですか?

塊根植物が高価なのは、①多くの人気種がワシントン条約で輸入規制され流通が少ない、②成長が極めて遅く立派な株まで数十年かかる、③希少な造形を求めるコレクター需要が高いなどの要因が重なるためです。現地採取株は過酷な環境で形成された独特のシルエットゆえとくに高値で取引されます。

冬に室内のみで管理できますか?

はい、適切な環境さえ整えれば冬でも室内のみで管理できます。要は温度で、夏型の塊根植物は寒さに弱いため室温10℃以上(理想15℃)を確保してください。日照不足は育成LEDで補給しましょう。暖房による乾燥と空気停滞を防ぐべくサーキュレーターで緩やかに送風し、風通しを保ちます。

また成長が止まる時期なので水やりは控え、用土が乾いて数日後に軽く与える程度に抑えると根腐れを防げるでしょう。「温度・光・風・水」の管理を意識すれば株は健康に越冬が可能です。

幹がぶよぶよになってしまいました。どうすればいいですか?

幹がぶよぶよになる主因は水のやり過ぎによる根腐れです。根が機能せず水を吸えないため、すぐに鉢から株を抜き、土を丁寧に落として黒く変色しドロドロの根や柔らかい幹を清潔なハサミかカッターで切除します。

必ず切り口に殺菌剤を塗り、風通しのよい日陰で数日〜1週間しっかり乾燥させましょう。完全に乾いたら新しい乾いた用土に植え替え、発根確認まで水やりはごく控えめに。植え替え時に鉢底ネットを敷き排水性を高めると再発防止に役立ちます。

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この記事を書いた人

ビカクシダ・塊根植物・観葉植物...子育てしながら葉っぱたちと暮らしています。植物に関する情報や体にやさしい暮らしのヒントを発信中。植物と暮らすたのしさを少しでもお届けできたらうれしいです。よろしくお願いします✳︎

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